初めての登山は、装備と同じくらい“食べ物選び”に迷いますよね。
「甘いものは疲れた時に良さそうだけど、健康面は大丈夫?」
「何をどれくらい持っていけばいいの?」
そんな不安に、砂糖不使用ドライフルーツ専門店の立場からお答えします。
この記事では、行動食の基本→砂糖不使用ドライフルーツが向いている科学的理由→実際に私が山で試した実体験→具体的な携帯セットまで、初心者が今日から真似できる形でお届けします。
カジュベースでは、砂糖不使用ドライフルーツ専門店として、40種類近くのドライフルーツ・ナッツを取り扱っておりますので、ぜひご覧ください。
目次
- そもそも「行動食」とは?登山で欠かせない理由
- 行動食に求められる4つの要素
- 行動食で“砂糖不使用ドライフルーツ”がおすすめな5つの理由
- 実体験:私が山で試して分かったこと
- 行動食におすすめの商品紹介
- 登山の行動食に関するF&Q

そもそも「行動食」とは?登山で欠かせない理由
はじめての登山ほど、エネルギー切れ=“ハンガーノック(シャリバテ)”のリスクに気づきにくいものです。
仕組みを理解すれば、余裕をもって山を楽しめます。
行動食の役割:低血糖と集中力低下を防ぐ
行動食とは、登山中に歩きながら食べるエネルギー補給食のことです。
朝食・昼食・夕食とは別に、こまめに摂取するのが特徴です。
登山は想像以上に体力を消耗します。
標高差や歩行時間によっては、平地の3〜5倍のカロリーを消費することもあるため、こまめなエネルギー補給が欠かせません。
体内の糖質が不足すると、急激な脱力感・めまい・思考力低下といった「ハンガーノック」状態に陥り、最悪の場合、事故につながる危険性があります。
特に初心者は自分の疲労度を正確に把握しづらいため、「お腹が空いた」と感じる前に補給する習慣が重要です。
初心者が知っておきたい“補給タイミング”の目安
基本は1時間ごとに少量ずつが理想です。
「一度にたくさん食べる」より「こまめに口にする」ほうが、血糖値の安定と消化負担の軽減につながります。

行動食に求められる4つの要素
どんな食べ物でも行動食になるわけではありません。行動食を選ぶ際、味はもちろんですが、4つのポイントを考えることが重要です。
①機能性|少量でエネルギー補給ができる
登山では限られた荷物の中で、効率よくエネルギーを摂取する必要があります。
100gあたり200〜300kcal以上の高カロリー食品が理想的です。
ドライフルーツは水分が抜けている分、同じ重量で生の果物の約3〜5倍の糖質・カロリーを含みます。
少量で必要なエネルギーを確保できるのが大きなメリットになります。
②携帯性|軽くて持ち運びしやすい
登山では荷物の重量が疲労度に直結します。
荷物が1kg増えるだけで、長時間の歩行では体力消耗が大きく変わってきます。
そのため、軽量でかさばらず、つぶれにくい食品が理想的です。
また、行動中に素早く取り出せる個包装タイプなら、立ち止まらずに補給できるため、ペース維持にも役立ちます。
③即効性|即効×持続でエネルギーを管理
登山では即効性と持続性のあるエネルギーの両方が必要です。
理想は「素早くエネルギーになる糖質」と「ゆっくり吸収される脂質・食物繊維」の組み合わせです。
糖質は摂取後30〜60分でエネルギーに変わるため疲労時の即効性が高く、2〜3時間ほど効果が続きます。
脂質は消化・吸収に時間がかかり、摂取後3〜5時間かけてゆっくりエネルギーを供給し、その後も穏やかに続きます。
この両方を組み合わせることで、急な疲労にも対応しつつ、次の補給までエネルギーを持続させることができます。
また、砂糖の多い菓子に偏ると血糖値が急上昇、急降下しやすく、かえって疲労感が出やすくなります。
自然な糖質は吸収が穏やかで、エネルギーが長持ちします。
④保存性|常温で長期保存ができる
登山は数時間から場合によっては数日にわたる長時間の活動になります。
山では冷蔵設備がないため、常温で保管できて傷みにくい食品を選ぶことが重要です。
特に夏場でも溶けたり腐ったりせず、安全に持ち運べるものが理想的です。

行動食で“砂糖不使用ドライフルーツ”がおすすめな理由
砂糖不使用ドライフルーツ専門店として、なぜ行動食にドライフルーツがおすすめなのか、その理由を5つ紹介します。
1. 自然な糖質で"素早く・ほどよく"回復できる
ドライフルーツの糖質は果糖・ブドウ糖などのため、精製砂糖と比べて血糖値の上昇が穏やかで、急激な血糖値スパイクを避けられます。
さらに食物繊維が豊富なため、糖の吸収速度が緩やかになり、「すぐにエネルギーになるのに、持続力もある」という理想的な補給が可能になります。
登山のような長時間の活動に最適です。
砂糖を使っていないことで、自然な甘みと果物の風味が口の中をリフレッシュさせ、疲労時の食欲減退にも役立ちます。
2. 満腹感も得られて食べ過ぎを防ぐ
食物繊維と適度な噛み応えにより、少量でも満足感が高いのが特徴です。
「つい食べ過ぎてお腹が重くなる」という失敗を防げます。
登山中は消化器官への血流が減るため、食べ過ぎは胃もたれの原因になります。
ドライフルーツは消化に優しく、腹持ちも良いバランス食材です。
3. 軽量・コンパクトで持ち運びしやすい
水分が抜けているため、100gあたり生の果物の3〜5倍の栄養素を摂取できます。
軽量でありながら効率的にエネルギー補給ができるのが大きなメリットです。
また、かさばらず、つぶれにくい形状で、荷物のどこにでも収納できます。
個包装タイプなら、行動中にポケットから取り出して片手で食べられる手軽さも魅力です。
4. 常温OKで、手が汚れにくい&食べ飽きない
常温で長期保存ができるため、安全に持ち運べます。
チョコレートのように溶ける心配がなく、おにぎりのように手がベタつくこともありません。
また、味のバリエーションが豊富なため、「同じものばかりで飽きる」という行動食あるあるを回避できます。
甘味・酸味・香りを変えながら、長時間でも快適に食べ続けられます。
5. 「砂糖不使用」のメリット
砂糖を加えているドライフルーツと比べて、砂糖不使用には明確なメリットがあります。
- 自然な甘さ:果物本来の味わいを楽しめ、甘すぎず食べ飽きない
- 血糖値の安定:急激な血糖値の上下を避け、安定したエネルギー供給が可能
- 喉の渇きを抑える:精製糖の過剰摂取は喉の渇きを招きやすいが、自然な糖質ならその心配が少ない
特に水分補給が限られる登山では、余計な喉の渇きを避けられるのは大きなメリットになります。

実体験:初心者の私が山で試して分かったこと
ドライフルーツは行動食に良いということを、まずは私自身が体験しなければと思い、実際に登山で砂糖不使用ドライフルーツを試した体験を共有します。
【登山の基本情報】
- 登った山・ルート: 一切経山トレッキング
- 季節:晴れ
- 行動時間:登り2h/下り 1.5h
- 持参したドライフルーツ&ナッツ:カジュナッツ01(原材料:マンゴー、いちじく、クランベリー、くるみ、アーモンド、カシューナッツ)
食べたタイミング
普段あまり運動をしない私にとって、登山開始1時間でエネルギー不足を感じ始めました。そのため最初の休憩地点でカジュナッツ01を半分食べ、登頂後に残りの半分を食べました。
こまめな補給が体力維持につながると実感できたタイミングでした。
体感した効果
食べて最初に強く感じたのは、満腹感でした。
男性の私でも15g程度で十分にお腹が満たされ、エネルギーが補給されたことをすぐに実感できました。
登頂後に残りを食べましたが、下山まで空腹を感じることはありませんでした。
また、軽くてコンパクトなため、リュック以外に荷物を持たない私でもポケットに入れて持ち運べ、立ち止まらずに気軽に摂取できる点も便利でした。
ナッツも入っていることで食感に変化があり、飽きずに食べられる点も満足度が高かったです。
他に持っていくと良いと感じた行動食
ドライフルーツとナッツを持参しましたが、長時間の登山では塩分補給が不足していると感じました。
次回は塩昆布や塩飴、梅干しなど、塩分を含む食品も一緒に持っていくと良さそうです。
また、チーズやビーフジャーキーなども、タンパク質と塩分を同時に補給できるため検討したいと思います。
好みの組み合わせで作ってみる
ドライフルーツとナッツを組み合わせることで、糖質・脂質・タンパク質・ミネラルをバランスよく摂取できます。
自分の好きなドライフルーツやナッツをボトルに入れることで、簡単に自分好みなトレイルミックスを作ることができると思うのでおすすめです。
カジュベースでは、40種類近くの砂糖不使用ドライフルーツ・無塩ナッツを取り扱っておりますので、ぜひ探してみてください。
行動食におすすめの商品紹介
行動食に適しているドライフルーツを紹介します。選び方のポイントと、実際に登山に持っていきやすい商品を3つ紹介します。

商品①|カジュナッツ01 and 02
当店の定番商品。3種の無塩ナッツ+3種の砂糖不使用ドライフルーツを"登山向け"に設計しました。
【特徴と他社品との違い】
- 個包装セパレート構造: ナッツとドライフルーツの間に仕切りを設置することで、ドライフルーツの水分がナッツへ移らず、カリッとした食感をキープできます。
- 砂糖不使用フルーツのバリエーション: 一般的なレーズン・クランベリー中心ではなく、砂糖不使用のマンゴーやパイナップル、いちごなどバリエーションが豊かで食べ飽きません。
- 総合的に栄養素を補給:ドライフルーツとナッツを一緒に食べることで、ビタミン・ミネラル・食物繊維に加え、ドライフルーツに不足しがちな良質な脂質やタンパク質をナッツで補えます。これにより、糖質・脂質・タンパク質のバランスが取れた総合的な栄養補給が可能です。
【登山でのメリット】
- すぐに食べやすい個包装/行動中に小刻み補給しやすい
- 糖+脂質+食物繊維のバランスで、即効性と持続性を両立
- 美味しさ長持ちで長時間移動でも安心安全

商品②|和デーツ
デーツに国産のきな粉をたっぷりまぶした、カジュベースオリジナルの新感覚スイーツです。
【特徴と他社品との違い】
- 和の風味で食べやすい: デーツ特有の濃厚な甘みに、香ばしいきな粉の風味がプラスされ、和菓子のような親しみやすい味わいです。
- 個包装で持ち運び便利: 一口サイズの個包装になっており、ポケットに入れても散らばらず、行動中にサッと取り出して食べられます。
- デーツの高エネルギー: デーツは「天然のエナジーバー」と呼ばれるほど糖質が豊富で、即効性のあるエネルギー補給に最適です。
【登山でのメリット】
- 高カロリーで少量でも満足感が高い
- きな粉の香ばしさでリフレッシュ効果も
- 自然な甘さ+豊富な栄養素で健康的で罪悪感のないおやつ

商品③|トレイルミックス
イチジク・クランベリー・レーズン・カシューナッツ・くるみ・アーモンドの6種が入った王道トレイルミックスです。
【特徴と他社品との違い】
- ドライフルーツ専門店が厳選した素材: 一般的なトレイルミックスと異なり、ドライフルーツ専門店が「本当に美味しい」と感じた素材だけを組み合わせています。
- バランスの良い組み合わせ: 甘味のあるイチジク・クランベリー・レーズンと、香ばしいナッツ類が絶妙なバランスで、飽きずに食べ続けられます。
- 糖質・脂質・食物繊維を一度に摂取: ドライフルーツの糖質とナッツの良質な脂質・タンパク質を同時に摂取でき、エネルギーの即効性と持続性を兼ね備えています。
登山でのメリット
- 味と食感のバリエーションが豊富で飽きにくい
- 一袋で完結する栄養バランス

登山の行動食に関するF&Q
Q. ドライフルーツだけで大丈夫?他に何が必要?
ドライフルーツは優秀な行動食ですが、他の食品と組み合わせるのがおすすめです。
理想は「糖質・脂質・タンパク質・塩分」をバランスよく摂取すること。
ドライフルーツ(糖質)にナッツ(脂質・タンパク質)、塩飴やチーズ(塩分)を組み合わせてみましょう。
また、食べ飽きを防ぐため、甘い系・塩系・酸味系など、味のバリエーションを持たせるのがコツです。
Q. 食べるタイミングは?
「お腹が空く前」が鉄則。30分〜1時間ごとに少量ずつ口にする習慣をつけましょう。
「疲れてから食べる」では遅く、回復に時間がかかります。こまめな補給で常にエネルギーを満たしておくのが登山の基本です。
Q. 量の目安は?
一般的に、1時間あたり100〜200kcal程度が目安となります。
ドライフルーツなら30〜50g程度です。
ただし、登山の強度・体格・季節によって必要量は変わります。
最初は少し多めに持参し、自分の消費ペースを把握していくのが良いと思います。
食べ過ぎると胃もたれの原因になるため、「こまめに少量」を心がけましょう。
Q. 飲み物はどれくらい必要?
1時間あたり200〜500mlを目安に、こまめに飲みましょう。
特に標高が高い場所では脱水症状になりやすいため、「喉が渇く前に飲む」意識が大切です。スポーツドリンクで電解質も補給すると、より効果的です。